さき花 〜あらすじ〜


〜帝国恋愛秘話〜
幼い頃から恋い慕っていた、「兄さま」こと司法の「裁き」を司るトラドゥーラ家の子息、 アルザス
親同士の取り決めで 婚約 することが決まった司法の「癒し」を司るアルテア家の令嬢、 ダフネリア
けれども、アルザスはダフネリアを妹のようにしか扱ってくれなくて……
それならと、彼女は必死に近づこうとするのだが――彼の手は容赦がなくて。

司法院image

「嘆きの声」の最高審官 ・・・時間枠としては、「嘆きの声」よりも八年くらい前の話になります。
イフリア帝国(注、1)の司法院〔ケルビム〕の最高審官はまだ、アルザスとデルハナースの父親がつとめています。
イフリア国教会(注、2)とは、互いに距離をとっている時期であり、嵐の前の閑けさ……といったトコロでしょうか。
ソイサーマル(注、3)の士官学校時代、です。


注釈
1.イフリア帝国 ・・・皇帝・レイドイーグの御世。首都はベリス。地下水道が多く、イフリア国教会の力が強い。北方の山国に双子妃の故郷「ストリミア」がある。
2.イフリア国教会 ・・・イフリアの民が信仰する国教。皇帝に対しても強い発言力を持ち、皇帝家の娘を神子にする慣習〔ならわし〕が古くから続いている。血の穢〔けが〕れをもっとも嫌うため、司法院〔ケルビム〕とは犬猿の仲。
3.ソイサーマル ・・・帝立で唯一の士官学校。全寮制のような気がしますが……どうでしょうか。ソイサーマルという名前はきっと、地名です。

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